「高いですね」と言われたとき、どう答える?|自費診療で押し売りにならない患者対応
「高いですね」
自費診療の説明をしたあと、患者さんからこの一言を言われて、
返答に困ったことはないでしょうか。
「でも長持ちしますよ」
「分割払いもできます」
「保険のものとは材料が違います」
「将来を考えると、こちらの方がいいですよ」
と、すぐに説明したくなるかもしれません。
しかし、
ここで一度考えてみてください。
患者さんの、
「高いですね」
という一言だけで、
本当に何に迷っているのかわかるでしょうか。
実際には、
本当に予算を超えている。
想像していた金額との差に驚いている。
価格に見合う違いがまだ理解できていない。
家族に相談しないと決められない。
手術や治療期間など、価格以外にも不安がある。
など、さまざまな可能性があります。
つまり、
「高いですね」は、患者さんの結論ではありません。
多くの場合、
「まだ整理できていないことがあります」というサインの一つ
として考えることができます。
だからこそ、
TC(トリートメントコーディネーター)や歯科医院スタッフが最初にすることは、
価格の正当性を説明することではありません。
「なぜ高いと感じたのか」を理解すること
です。
この記事では、
患者さんから「高いですね」と言われたときに、
押し売りにならず、
患者さんの気持ちを尊重しながら対応するための考え方を詳しく解説します。
自費診療の売上を伸ばすための全体的な考え方や、カウンセリング、成約率、TC育成、医院の仕組みづくりまで体系的に知りたい方は、まずこちらの記事をご覧ください。
→ 歯科医院の自費診療売上を増やす方法|無理に勧めず「患者さんから選ばれる医院」をつくる
- 「高いですね」は、断りではなく「まだ決められない理由」があるサインかもしれない
- 最初にやってはいけないのは「すぐに価格を正当化すること」
- 「高いですね」と言われたとき、まず聞きたい一言
- 1|本当に予算を超えている
- 2|想像していた金額との差に驚いている
- 3|治療内容と価格がまだ結びついていない
- 4|家族への相談が必要
- 5|本当は価格以外の不安がある
- STEP1|受け止める
- STEP2|意味を確認する
- STEP3|背景をもう一つ聞く
- STEP4|必要な情報だけを伝える
- 「高いですね」に対して価値を伝えるとはどういうことか
- 「でも長持ちします」が逆効果になることがある理由
- 「高い」と言われたら、安い治療をすぐ提示すればいいわけではない
- 1|「でも長持ちしますよ」
- 2|「皆さん選ばれていますよ」
- 3|「将来的にはこちらの方がお得です」
- 4|「分割なら月〇円ですよ」
- 5|「この治療が一番いいです」
- 「高いですね」と言われないことを目指さない
- 「高いですね」はカウンセリングを深める入口になる
- 本当に重要なのは「高いですね」と言われる前のカウンセリング
- 自費治療を「説明しないこと」も患者さんのためとは限らない
- TC自身が「高い」と決めつけない
- 「高いですね」への正解フレーズを探さない
- 質問型歯科カウンセリング®では「反論」より「理解」を優先する
- 「高いですね」と言われたあとに振り返りたい5つのこと
- まとめ|「高いですね」と言われたら、答える前に理解する
- 「高いですね」に上手に返せるTCではなく、「なぜ高いと感じたのか」を聞けるTCへ
- 自費診療を体系的に見直したい方へ
- 「あわせて読みたい」に入れる3記事
「高いですね」は、断りではなく「まだ決められない理由」があるサインかもしれない
まず大切なのは、
「高いですね」=「やりません」
と決めつけないことです。
患者さんの言葉をすぐに「断り」と判断しないことは、「考えます」と言われたときも同じです。
患者さんは治療を考えるとき、
費用だけで判断しているわけではありません。
治療内容。
期間。
痛み。
見た目。
耐久性。
通院回数。
手術の有無。
将来への影響。
家族への相談。
さまざまなことを同時に考えています。
その中で、
金額を聞いた瞬間に、
「高いですね」
という言葉が出ることがあります。
しかし、
その一言だけで、
「この患者さんは自費を選ばない」
と判断するのは早すぎます。
反対に、
「では、もっと自費の価値を説明しなければ」
と説得へ向かうのも早すぎます。
大切なのは、
「高い」という言葉の後ろに何があるのか
を知ることです。
最初にやってはいけないのは「すぐに価格を正当化すること」
歯科カウンセリングでは、治療を一方的に説明する前に、患者さんの悩みや不安、希望を理解することが重要です。
→ 歯科カウンセリングとは?患者さんに選ばれる医院が大切にしていること
患者さんから、
「高いですね」
と言われた瞬間、
「でも長持ちします」
「この材料は品質が違います」
「将来的にはこちらの方がお得です」
と返したくなることがあります。
しかし、
患者さんには、
「高いと感じたことを否定された」
ように聞こえる可能性があります。
医院側としては、
価値を説明しているつもりでも、
患者さん側には、
「高くないですよ」
と言い返されたように感じられるかもしれません。
最初に必要なのは「同意」ではなく「受容」
たとえば、
「そう感じられたんですね」
「金額を聞いて、少し驚かれましたか?」
と、まず受け止めます。
ここで大切なのは、
「確かに高いですよね」
と同意することではありません。
また、
「そんなに高くないですよ」
と否定することでもありません。
患者さんがそう感じた事実を、そのまま受け止める
ことです。
「高いですね」と言われたとき、まず聞きたい一言
患者さんの言葉を受け止めたら、
次に、
「どのあたりが一番気になりましたか?」
と聞いてみます。
質問は決まったフレーズを暗記するのではなく、患者さんの答えから次の質問を考えることが大切です。
とてもシンプルな質問ですが、
この一言で、
患者さんの「高い」の意味が見えてくることがあります。
たとえば、
「思っていたより金額が大きくて」
と言われるかもしれません。
「家族に相談しないと、この金額は決められなくて」
かもしれません。
「そこまで払う価値があるのか、まだわからなくて」
かもしれません。
つまり、
大切なのは、
返答を考える前に、患者さんの意味を確認すること
です。
「高いですね」には少なくとも5つの意味がある
1|本当に予算を超えている
一つ目は、
現実的に予算を超えているケースです。
患者さんが、
「ここまでなら支払える」
と考えている金額を、
治療費が超えている。
この場合、
いくら治療の価値を説明しても、
現実的に難しい場合があります。
そこで、
治療の優先順位。
ほかの治療選択肢。
治療時期。
利用できる支払い方法。
などを整理します。
ただし、
目的は、
何とか予算を引き上げてもらうことではありません。
患者さんの条件の中で、
どのような選択肢があるのかを一緒に考えることです。
2|想像していた金額との差に驚いている
患者さんは、
自費診療の費用相場を正確に知らないことがあります。
たとえば、
10万円程度を想像していた治療が30万円だった場合、
実際に払えるかどうかとは別に、
「高いですね」
という反応が出ることがあります。
つまり、
「払えない」のではなく、「想像との差に驚いた」
だけかもしれません。
この場合は、
「どのくらいの金額をイメージされていましたか?」
と聞いてみることで、
患者さんの感覚を理解しやすくなります。
3|治療内容と価格がまだ結びついていない
患者さん自身が、
「なぜこの金額なのか」
をまだ理解できていないケースです。
たとえば、
保険の被せ物。
自費のセラミック。
患者さんから見ると、
どちらも、
「歯に被せるもの」
に見えるかもしれません。
その状態で価格だけを比較すれば、
当然、
「なぜこんなに違うの?」
という疑問が生まれます。
しかし、
ここですぐに、
自費治療のメリットを大量に説明する必要はありません。
まず、
「治療を選ぶとしたら、何を一番大切にしたいですか?」
と聞いてみます。
見た目。
耐久性。
費用。
歯をできるだけ削らないこと。
再治療を少なくしたいこと。
患者さんが何を大切にしているのかによって、
必要な情報は変わります。
価値は、医院が一方的に決めるものではありません。
患者さん自身が何を大切にしているかによって変わります。
自費診療を患者さんに選んでもらうためには、治療のメリットを増やして説明するより、患者さん自身が何を大切にしているのかを聞くことが重要です。
4|家族への相談が必要
治療には前向きでも、
費用が大きくなることで、
配偶者や家族への相談が必要になることがあります。
この場合、
「高いですね」
という言葉の中に、
「自分一人では決められない」
という事情が含まれているかもしれません。
そこで、
「ご家族と相談されるときに、説明しにくいところはありませんか?」
と確認します。
必要であれば、
治療内容。
費用。
メリット・デメリット。
期間。
などを整理して、
家族にも説明しやすい状態にしておきます。
重要なのは、
その場で決断してもらうことではありません。
患者さんが必要な相談をしたうえで判断できるように支援すること
です。
5|本当は価格以外の不安がある
ここは非常に重要です。
患者さんは、
自分の迷いを上手に言葉にできるとは限りません。
実際には、
「手術が怖い」
「本当に長持ちするのかわからない」
「失敗したらどうしよう」
「治療期間が長いのが気になる」
「痛みが心配」
といった不安があるのに、
一番口にしやすい、
「高いですね」
という言葉で表現していることがあります。
だからこそ、
費用の話だけで終わらせず、
「費用以外にも、何か気になっていることはありますか?」
と聞くことも大切です。
「高いですね」と言われたときは4ステップで考える
実際のカウンセリングでは、
次の4ステップで考えると整理しやすくなります。
STEP1|受け止める
まず、
患者さんの感覚を否定しません。
「そう感じられたんですね」
「金額を聞いて、少し驚かれましたか?」
と受け止めます。
STEP2|意味を確認する
次に、
「高い」が何を意味しているのかを聞きます。
「どのあたりが一番気になりましたか?」
「思っていた金額より高かった感じでしょうか?」
と確認します。
STEP3|背景をもう一つ聞く
答えが返ってきたら、
すぐ説明へ行かず、
もう一つだけ聞いてみます。
「費用以外にも気になっていることはありますか?」
「ご家族への相談も必要そうでしょうか?」
などです。
ここで、
患者さんの迷いの全体像が見えてきます。
STEP4|必要な情報だけを伝える
背景がわかったら、
そこで初めて説明します。
支払いが心配なら、
支払い方法を説明する。
治療の違いがわからないなら、
必要な違いだけ整理する。
家族への相談が必要なら、
相談に必要な情報を渡す。
手術への不安が強いなら、
歯科医師から必要な医学的説明につなぐ。
つまり、
患者さんの迷いを理解してから、それに必要な情報だけを伝える
という順番です。
「高いですね」への返し方を覚えるのではなく、患者さんに合わせて考えられるTCへ
患者さんの「高いですね」には、一つの意味しかないわけではありません。
予算。
価値観。
不安。
家族への相談。
治療への迷い。
患者さんによって背景は異なります。
だからこそ必要なのは、決まった切り返しトークではなく、患者さんの言葉を聞き、次の質問を考えられるカウンセリング力です。
マスターTC育成講座では、ロールプレイと現場実践を繰り返しながら、その力を10ヶ月かけて育てていきます。
「高いですね」に対して価値を伝えるとはどういうことか
自費診療では、
「価格ではなく価値を伝えましょう」
と言われることがあります。
しかし、
この言葉を間違って使うと、
高い価格を正当化するための説明
になってしまいます。
「これだけ良い治療だから高くて当然です」
と説得するのは、
患者さん中心のカウンセリングとは違います。
価値を伝える前に、
まず、
患者さんが何を価値だと感じる人なのか
を知る必要があります。
たとえば、
患者さんが、
「何度も治療をやり直したくない」
と考えているなら、
再治療や耐久性についての情報には意味があります。
一方、
「できるだけ手術を避けたい」
と考えているなら、
耐久性だけを長く説明しても、
納得につながらないかもしれません。
価値とは、治療の特徴そのものではありません。
患者さんが大切にしていることと、治療の特徴がつながったときに初めて生まれます。
質問型歯科カウンセリング®では『反論』より『理解』を優先するします。
「でも長持ちします」が逆効果になることがある理由
患者さんから、
「高いですね」
と言われたとき、
「でも長持ちします」
と返す。
一見、
合理的な説明です。
しかし、
患者さんが、
「長持ち」を重要だと思っているとは限りません。
その患者さんにとって一番大切なのが、
「治療期間を短くしたい」
ことなら、
耐久性をいくら説明しても響きません。
「手術を避けたい」
のであれば、
長持ちよりも別の情報が重要です。
つまり、
医院が伝えたい価値と、患者さんが感じる価値がずれている
ということです。
だからこそ、
「価値を伝える」より先に、
「この患者さんは何を大切にしているのか」を聞く
必要があります。
「高い」と言われたら、安い治療をすぐ提示すればいいわけではない
患者さんから、
「高いですね」
と言われると、
すぐ、
「ではもう少し安い方法があります」
と提案したくなることがあります。
しかし、
それも早すぎる場合があります。
患者さんが迷っている理由が、
治療の違いを理解できていない。
手術が怖い。
本当に必要なのかわからない。
家族に相談したい。
ということであれば、
価格を下げても問題は解決しません。
だからこそ、
安い選択肢を出す前に、
そもそも何が判断を難しくしているのか
を確認します。
「高いですね」と言われたときに避けたい5つの返答
1|「でも長持ちしますよ」
患者さんが長持ちを重視していると確認する前に、
医院側の価値観を押し出してしまいます。
2|「皆さん選ばれていますよ」
ほかの患者さんの選択と、
目の前の患者さんの価値観は別です。
3|「将来的にはこちらの方がお得です」
長期的な考え方が重要な場合はあります。
しかし、
それを患者さん自身が重視しているとは限りません。
4|「分割なら月〇円ですよ」
支払い方法が本当の問題と確認していない段階で、
分割払いを勧める必要はありません。
5|「この治療が一番いいです」
医学的に適応があることと、
患者さんが納得して選びたい治療が一致するとは限りません。
歯科医師が医学的な選択肢を示し、
そのうえで、
患者さんが自分の価値観も含めて判断できるよう支援することが大切です。
「高いですね」と言われないことを目指さない
自費カウンセリングをしていると、
「どう説明すれば、高いと言われなくなるだろう」
と考えることがあります。
しかし、
患者さんが高いと感じたのであれば、
その気持ちを言ってもらえた方がいい
とも考えられます。
「高いと思ったけれど、言えなかった」
「本当は不安だったけれど、聞けなかった」
まま患者さんが帰ってしまえば、
医院側は本当の迷いを知ることができません。
だからこそ、
患者さんが、
「高いですね」
「怖いです」
「少し考えたいです」
と安心して言える関係をつくることが重要です。
本音が出ることは、カウンセリングが失敗した証拠ではありません。
むしろ、
そこから本当の対話が始まることがあります。
「高いですね」はカウンセリングを深める入口になる
患者さんの、
「高いですね」
という言葉を、
「断り文句」
と捉えるだけでは、
そこで会話が終わります。
しかし、
「この患者さんは、なぜそう感じたのだろう?」
と考えれば、
そこから、
価値観。
不安。
生活背景。
家族との相談。
将来への考え方。
が見えてくることがあります。
つまり、
「高いですね」は、患者さんをもっと理解するための入口
にもなります。
本当に重要なのは「高いですね」と言われる前のカウンセリング
ここまで、
「高いですね」と言われた後の対応について説明してきました。
しかし、
実はもっと重要なのが、
価格を伝える前のカウンセリング
です。
治療説明の前に、
「何に一番困っていますか?」
「治療を選ぶうえで何を大切にしたいですか?」
「何か不安はありますか?」
「本当は、これからどんな状態になっていたいですか?」
と聞いているでしょうか。
患者さんの価値観を知らないまま、
治療内容と価格だけを伝えると、
患者さんは、
価格だけで比較しやすくなります。
価格説明より先に、患者さんの価値観を聞く
たとえば患者さんが、
「何度も歯の治療を繰り返したくない」
と話していれば、
耐久性や再治療についての情報には意味があります。
一方、
「見た目はそれほど気にならない」
という患者さんに、
審美性を長く説明しても、
大きな価値には感じてもらえないかもしれません。
患者さんの価値観を聞いてから、必要な治療情報を伝える。
この順番が重要です。
自費治療を「説明しないこと」も患者さんのためとは限らない
スタッフの中には、
「高いと思われたくない」
「押し売りだと思われたくない」
という気持ちから、
自費の選択肢そのものを説明しなくなる人もいます。
しかし、
それも必ずしも患者さんのためとは限りません。
患者さんが、
自費診療という選択肢を知らないまま治療を決めれば、
後から、
「そんな方法があったなら知りたかった」
と思う可能性もあります。
大切なのは、
自費を強く勧めることではありません。
自費を隠すことでもありません。
必要な選択肢を公平に伝え、患者さん自身が比較して選べる状態をつくること
です。
自費成約率が上がらないときも、「価格が高いから」と決めつけるのではなく、カウンセリング全体を見直すことが大切です。
TC自身が「高い」と決めつけない
ここも重要です。
TC自身が、
「この治療は高い」
と思っていると、
患者さんへ価格を伝えるとき、
「ちょっと高額なんですが……」
「高いですよね……」
と、申し訳なさそうに伝えることがあります。
すると、
患者さんがまだ何も言っていないのに、
TC側が先に、
「これは高いものです」
という意味づけをしてしまいます。
価格は、
患者さんが判断するための情報の一つです。
TCが、
高い・安いを先に決める必要はありません。
必要なのは、
価格を落ち着いて、正確に伝えること。
そして、
患者さんがどう感じたのかを聞くことです。
「高いですね」への正解フレーズを探さない
院内研修をすると、
「『高いですね』と言われたら、何と返せば正解ですか?」
という質問が出ることがあります。
しかし、
一つの正解フレーズはありません。
なぜなら、
患者さんごとに、
「高い」の意味が違うからです。
同じ患者さんでも、
治療内容やタイミングによって違うことがあります。
だからこそ、
TCに必要なのは、
切り返しトークを覚えることではありません。
患者さんの言葉を聞き、
その背景を考え、
必要な次の質問を選ぶことです。
良いTCは、
「正しい答え」を覚えている人ではありません。
目の前の患者さんに合わせて考えられる人
です。
TCは決まった切り返しを覚える人ではなく、患者さんの言葉を聞き、その背景に合わせて考えられる役割です。
→ TC(トリートメントコーディネーター)とは?歯科医院での役割を徹底解説
質問型歯科カウンセリング®では「反論」より「理解」を優先する
名古屋肇歯科経営塾では、
信頼 → 現状 → 理想 → ギャップ → 決断
という5つのステップで考えています。
患者さんから、
「高いですね」
と言われたときも、
基本は同じです。
「高くありません」
と反論するのではなく、
なぜ高いと感じたのか。
何を不安に感じているのか。
何を大切にしているのか。
本当はどうなりたいのか。
何が決断を難しくしているのか。
を理解します。
そのうえで、
患者さんが判断するために必要な情報を整理します。
そして、
最後に決めるのは患者さんです。
質問の目的は、自費を選ばせることではありません。
患者さん自身が納得できる選択を支援することです。
「高いですね」と言われたあとに振り返りたい5つのこと
カウンセリング後は、
次の5つを確認してみてください。
1|「高い」の意味を確認できたか
こちらで決めつけず、
患者さん自身に確認できたでしょうか。
2|すぐに反論・説明を始めなかったか
まず患者さんの感じ方を受け止めたでしょうか。
3|価格を伝える前に価値観を聞いていたか
患者さんが何を大切にしているのかを理解していたでしょうか。
4|価格以外の不安も確認できたか
手術。
痛み。
期間。
予後。
家族への相談。
など、別の迷いはなかったでしょうか。
5|患者さんが自分で判断できる状態になっていたか
自費を選んだかどうかではありません。
必要な情報を理解し、
自分自身で納得して決められる状態だったでしょうか。
まとめ|「高いですね」と言われたら、答える前に理解する
患者さんから、
「高いですね」
と言われたとき、
すぐに、
「でも長持ちします」
「分割できます」
「こちらの方がお得です」
と説明する必要はありません。
まず、
「その“高い”は何を意味しているのか」
を聞きます。
予算の問題なのか。
想定との差なのか。
治療内容と価格がまだ結びついていないのか。
家族への相談が必要なのか。
価格以外にも不安があるのか。
そこを理解してから、
必要な情報だけを伝えます。
つまり、
答える前に、聞く。
説明する前に、理解する。
これが大切です。
「高いですね」は、
カウンセリングを終わらせる言葉ではありません。
場合によっては、
患者さんの本音をさらに理解するための大切な入口
になります。
「高いですね」に上手に返せるTCではなく、「なぜ高いと感じたのか」を聞けるTCへ
名古屋肇歯科経営塾のマスターTC育成講座では、
「『高いですね』と言われたら、このフレーズで切り返しましょう」
という返答集を覚えることを目的にしていません。
患者さんによって、
不安は違います。
価値観も違います。
これまでの治療経験も違います。
経済状況も違います。
家族との関係も違います。
治療後に望んでいる未来も違います。
だからこそ、
必要なのは、
決まった返答を覚える力ではなく、患者さんの言葉から次の質問を考えられる力
です。
「こうした考え方を日々の行動として身につけることがTC育成では重要です。」
患者さんの話を聞く。
言葉の背景を考える。
もう一つ質問する。
価値観を確認する。
未来を聞く。
必要な情報を整理する。
そして、
患者さん自身が納得できる治療選択を支援する。
その力を、
初診カウンセリング。
セカンドカウンセリング。
補綴カウンセリング。
アフターカウンセリング。
という4つのカウンセリングを通して、
10ヶ月かけて実践的に育てていきます。
目指すのは、
「高いですね」に上手に切り返せるTCではありません。
「なぜ高いと感じたのか」を聞けるTCです。
「反論できるTC」ではなく、「患者さんを理解できるTC」です。
そして、
「自費を売るTC」ではなく、「患者さんから選ばれるTC」です。
患者さんから、
「高いですね」
と言われたときこそ、
説明を増やす前に、
もう一度、
患者さんの話を聞いてみてください。
答える前に、聞く。
説明する前に、理解する。
治療を提案する前に、患者さんの未来を聞く。
そこから、
患者さん自身が納得できるカウンセリングが始まります。
「高いですね」に上手く返すTCではなく、患者さんの本音を聞けるTCへ
マスターTC育成講座で目指すのは、切り返しトークを暗記したTCではありません。
患者さんの話を聞き、
その背景を考え、
もう一つ質問し、
価値観や未来を理解する。
そのうえで、患者さん自身が納得できる治療選択を支援できるTCです。
「答える前に、聞く。」
「説明する前に、理解する。」
「治療を提案する前に、患者さんの未来を聞く。」
このカウンセリングを、知識だけでなく現場でできる状態まで育てます。
質問型歯科カウンセリング®について、もう少し詳しく知りたい方へ
患者さんへの説明を増やすのではなく、患者さんの悩みや希望、治療の先に望んでいる未来を聞くことから始める「質問型歯科カウンセリング®」について、基本的な考え方から詳しく解説しています。
→ 歯科カウンセリングとは?患者さんに選ばれる医院が大切にしていること
自費診療を体系的に見直したい方へ
自費診療が選ばれない原因は、説明方法だけとは限りません。
患者さんへの伝え方、カウンセリング、TC・スタッフ育成、院長とスタッフの役割分担、医院全体の仕組みなど、さまざまな要素が関係しています。
自費診療を無理に勧めるのではなく、患者さん自身が納得して治療を選べる医院づくりについて、こちらの記事で体系的に解説しています。
「あわせて読みたい」に入れる3記事
② 歯科カウンセリングで最初に聞くべき5つの質問












