TC育成で最初の3ヶ月に身につけたい10の習慣|「知っているTC」から「できるTC」へ
「TCを任命したけれど、何から教えればいいかわからない」
「研修を受けても、現場ではなかなか実践できない」
「質問の仕方は学んだのに、患者さんを前にすると説明ばかりになってしまう」
「TC教育を始めたいけれど、最初の3ヶ月で何を身につけさせればいいのでしょうか?」
TCの役割や仕事内容そのものを詳しく知りたい方は、まずこちらの記事をご覧ください。
→ TC(トリートメントコーディネーター)とは?歯科医院での役割を徹底解説
TC育成で最初の3ヶ月に身につけたい10の習慣を解説。カルテチェック、目標設定、質問準備、患者さんの話を聞く、未来を聞く、振り返り、実践報告まで、「知っているTC」を「できるTC」に育てる具体的な方法を紹介します。
TC(トリートメントコーディネーター)育成を始めると、多くの院長先生がここで迷います。
そして最初から、
カウンセリングを上手にする。
自費診療の成約率を上げる。
患者さんから何を聞かれても答えられる。
どんな患者さんにも対応できる。
といった高いレベルを求めてしまうことがあります。
しかし、TC育成の最初の3ヶ月で本当に大切なのは、
「上手にできること」ではありません。
まず必要なのは、
「良いカウンセリングに必要な基本行動を、毎回できるようにすること」
です。
カウンセリング前にカルテを見る。
今日の目的を考える。
患者さんに聞く質問を準備する。
患者さんの話を最後まで聞く。
一つ深く聞く。
患者さんの未来を聞く。
カウンセリング内容を記録する。
振り返る。
改善する。
そして、次の日も続ける。
こうした基本行動が安定して初めて、その上に高度なカウンセリング技術を積み上げることができます。
つまり、
TC育成の最初の3ヶ月は、
「テクニックを増やす期間」ではなく、「良い行動を当たり前にする期間」
です。
この記事では、名古屋肇歯科経営塾が大切にしている考え方をもとに、
TC育成の最初の3ヶ月で身につけたい10の習慣
を具体的に解説します。
TC育成が進むと、変わるのはカウンセリングだけではありません。院長依存の軽減や、患者さんの価値観をチームで共有する医院づくりにもつながります。
- なぜTC育成では「最初の3ヶ月」が重要なのか
- 最初の3ヶ月で身につけたい10の習慣
- 1ヶ月目|まず「準備するTC」をつくる
- 2ヶ月目|「説明するTC」から「聞けるTC」へ変える
- 3ヶ月目|「教えてもらうTC」から「自分で改善できるTC」へ
- 最初の3ヶ月で「自費成約率」を最優先にしない
- 3ヶ月でTCが完成するわけではない
- TC育成は「知識→行動→習慣→応用→再現性」で考える
- 「話す3割・聞く7割」も、毎日の振り返りで身につける
- 質問型歯科カウンセリング®の5ステップも、一度に完璧を求めない
- 院長・先輩TCの役割は「答えを教える人」から「考えさせる人」へ
- 3ヶ月後に確認したい5つの変化
- まとめ|最初の3ヶ月で育てるのは「話術」ではなく「良い行動の習慣」
- 「やったことがあるTC」から、「毎回できるTC」へ
- 「やったことがあるTC」から、「毎回できるTC」へ
- 「あわせて読みたい」に入れる3記事
なぜTC育成では「最初の3ヶ月」が重要なのか
研修を受けた直後は、
多くのスタッフが、
「患者さんの話を聞こう」
「質問を増やそう」
「説明しすぎないようにしよう」
と意識します。
しかし、通常の診療に戻ると、
患者さんが続く。
時間が押す。
電話対応が入る。
ほかの業務に追われる。
こうした日常の中で、新しく学んだ行動は少しずつ薄れていきます。
そして気づくと、
以前の、
「説明中心のカウンセリング」
へ戻ってしまうことがあります。
だからこそ、
育成の最初の段階で必要なのは、
さらに知識を増やすことではありません。
学んだことを、毎日の行動に変えること
です。
最初の3ヶ月では、
同じ基本行動を何度も繰り返し、
「意識すればできる」から「自然にできる」へ
少しずつ変えていきます。
習慣1|カウンセリング前に必ずカルテを確認する
最初に身につけたいのは、
カウンセリング前にカルテを見る習慣
です。
患者さんが目の前に来てから、
「今日は何の話をする患者さんだっけ?」
では、良いカウンセリングは始まりません。
事前に、
今回の主訴。
これまでの治療。
現在の口腔内の状態。
過去のカウンセリング内容。
治療への不安。
希望。
家族への相談状況。
などを確認します。
カルテを見る目的は「治療内容を覚えること」ではない
ここで重要なのは、
「右下6番欠損」
「次回インプラント説明」
と確認するだけではないことです。
見るべきなのは、
この患者さんが前回、何を話していたか
です。
「手術が怖い」
と言っていたなら、
今回もその不安が残っていないか確認する。
「家族と相談したい」
と言っていたなら、
その後どうだったかを聞く。
「できれば歯を削りたくない」
と言っていたなら、
その価値観を忘れずに話を進める。
カルテチェックとは、
治療の準備ではなく、患者さんを理解する準備
なのです。
習慣2|その日のカウンセリングの「目的」を一つ決める
カルテを確認したら、
次に、
「今日、何を確認したいのか」
を一つ決めます。
たとえば、
初診カウンセリングなら、
「一番困っていることを聞く」
セカンドカウンセリングなら、
「治療に対する不安を確認する」
補綴カウンセリングなら、
「治療を選ぶときに何を大切にしたいかを聞く」
というようにします。
「自費を決めてもらう」は目的にしない
ここで注意したいのは、
「今日はインプラントを決めてもらう」
「セラミックを成約する」
を目的にしないことです。
それを目的にすると、
質問も説明も、
すべて成約へ向かいやすくなります。
最初の3ヶ月では、
「この患者さんを理解するために、今日は何を聞くのか」
を目標にします。
習慣3|患者さんに聞きたい質問を3つ準備する
目的が決まったら、
その患者さんに聞きたい質問を3つ考えます。
たとえば、
「今日はどんなことで一番お困りですか?」
「治療について不安なことはありますか?」
「本当は、これからどんな状態になっていたいですか?」
といった質問です。
ただし、
質問集から機械的に選ぶのではありません。
重要なのは、
その患者さんに合わせて準備すること
です。
準備した質問は「台本」ではない
質問を準備しておくと、
患者さんを前にしたとき、
説明から始めにくくなります。
ただし、
3つ全部を必ず聞く必要はありません。
患者さんの答えによって、
次の質問は変わります。
質問を準備する目的は、
会話を固定することではなく、
患者さんを理解する準備をしておくこと
です。
質問を考えるときは、質問数を増やすよりも、患者さんの悩み・不安・価値観・未来を理解するための質問を準備することが大切です。
習慣4|カウンセリングの最初は「説明」より「聞く」
TC育成で非常に重要なのが、
いきなり説明を始めない習慣
です。
患者さんが座った瞬間に、
「今日はインプラントについて説明しますね」
と始めるのではなく、
まず、
「前回のお話のあと、何か気になったことはありましたか?」
「今、一番気になっていることは何ですか?」
と聞きます。
先に聞くと、説明の内容が変わる
患者さんの話を聞かずに説明すれば、
一般的な説明になります。
しかし、
先に、
「手術が一番不安」
とわかれば、
その不安に必要な情報を中心に伝えられます。
「何度も治療をやり直したくない」
とわかれば、
耐久性や再治療について必要な説明ができます。
つまり、
聞いてから説明することで、「治療中心の説明」から「患者さん中心の説明」へ変わる
のです。
歯科カウンセリングは、治療を一方的に説明する時間ではなく、患者さんの悩みや希望、価値観を理解するための対話です。
→ 歯科カウンセリングとは?患者さんに選ばれる医院が大切にしていること
習慣5|患者さんの話を途中で遮らない
次に身につけたいのが、
患者さんが話し終わるまで待つ習慣
です。
患者さんが、
「手術が怖くて……」
と言った瞬間、
「大丈夫ですよ」
と答えない。
「費用が少し……」
と言った瞬間、
「分割払いもできます」
と説明しない。
まず、
最後まで聞きます。
解決する前に「理解する」
TCは、
患者さんの不安を解決してあげたくなります。
それ自体は悪いことではありません。
しかし、
何に困っているかを十分理解する前に答えても、
患者さんが求めている答えとは限りません。
だからこそ、
最初の3ヶ月では、
「答える前に、最後まで聞く」
を徹底します。
習慣6|患者さんの答えに対して「もう一つ聞く」
質問をして、
患者さんから答えが返ってきたら、
すぐに説明へ進まない。
これも非常に大切な習慣です。
たとえば、
「できるだけ長持ちする治療がいいです」
と言われたら、
「それならこの治療ですね」
と進める前に、
「長持ちすることを大切にされているのは、何か理由がありますか?」
と聞きます。
「手術が怖いです」
と言われたら、
「大丈夫ですよ」
ではなく、
「どんなところが一番怖いと感じますか?」
と聞く。
患者さんの言葉の「背景」を聞く
カウンセリングでは、
患者さんの答えだけでなく、
なぜそう思っているのか
まで理解することが大切です。
だから最初の3ヶ月では、
「答えが返ってきたら、一度だけでも深く聞く」
を習慣にします。
この一つだけでも、
カウンセリングの深さは大きく変わります。
患者さんの「考えます」という言葉も、単純な断りとは限りません。その背景に何があるのかを聞くことが重要です。
習慣7|必ず一度「患者さんの未来」を聞く
TC育成でぜひ習慣にしてほしいのが、
患者さんの未来を聞くこと
です。
歯科医院では、
現在について聞くことには慣れています。
「どこが痛いですか?」
「いつからですか?」
「何が気になりますか?」
しかし、
「本当はどうなりたいですか?」
まで聞く機会は、意外に多くありません。
たとえば、
「しっかり噛めるようになったら、どんなことができるとうれしいですか?」
「治療が終わったとき、どんな状態になっていたいですか?」
と聞きます。
患者さんが求めているのは「治療そのもの」だけではない
患者さんが求めているのは、
インプラントそのものではないかもしれません。
セラミックそのものでもないかもしれません。
その先にある、
家族と同じ食事を楽しむ。
人前で口元を気にせず笑う。
旅行先で食事を楽しむ。
できるだけ自分の歯を残す。
という未来かもしれません。
だからこそ、
治療を提案する前に、患者さんの未来を聞く。
これを最初から習慣にします。
習慣8|カウンセリング後に「患者さんの言葉」を記録する
カウンセリングが終わったら、
必ず記録します。
ただし、
「インプラント説明済み」
「自費検討中」
だけでは十分ではありません。
残したいのは、
患者さんの言葉・不安・価値観
です。
たとえば、
「手術への恐怖が強い」
「以前の歯科治療で痛い経験あり」
「家族と同じものを食べたい」
「費用より長持ちを優先」
「家族と相談してから決めたい」
などです。
治療情報だけでなく「患者さんの考え」を残す
こうした情報がカルテに残っていれば、
次回、
別のスタッフが対応しても、
前回の話を踏まえて会話できます。
患者さんも、
「前に話したことをわかってくれている」
と感じやすくなります。
TCのカウンセリングを個人技にしないためにも、
患者さんの価値観を記録する習慣
が重要です。
習慣9|カウンセリング後に「1つだけ」振り返る
TC育成で、
最も大切な習慣の一つが、
振り返り
です。
カウンセリング後に、
「今日どうだった?」
だけで終わらせず、
具体的に振り返ります。
たとえば、
「患者さんの一番の悩みは何だった?」
「何を不安に感じていた?」
「未来を聞けた?」
「自分は話しすぎなかった?」
「もう一つ聞くなら何を聞いた?」
と確認します。
改善点は一つでいい
毎回、
たくさん反省する必要はありません。
むしろ、
次のカウンセリングで変えることを一つだけ決める
方が実践しやすくなります。
たとえば、
「次回は患者さんが話し終わってから一呼吸待つ」
「次回は必ず未来を聞く」
というようにします。
振り返りの目的は、
できなかったことを責めることではありません。
次のカウンセリングを一つ良くすること
です。
習慣10|毎日、自分の実践を報告する
最後に習慣化したいのが、
実践報告
です。
たとえば、
「今日はカルテチェックをした」
「質問を3つ準備した」
「患者さんの未来を聞けた」
「説明しすぎてしまった」
「振り返りをした」
など、
短くても構いません。
大切なのは、
自分が今日どんな行動をしたのかを振り返ること
です。
報告することで「自分を見る習慣」ができる
報告の目的は、
管理することだけではありません。
自分自身で、
「今日は何ができたか」
「何ができなかったか」
「明日は何を意識するか」
を考える時間をつくることです。
つまり、
日報は、
TC自身が自分の成長を見える化する道具
でもあります。
最初の3ヶ月では、
この自己観察の習慣がとても重要です。
最初の3ヶ月で身につけたい10の習慣
ここまでを整理すると、次の10項目です。
- カウンセリング前に必ずカルテを確認する
- その日のカウンセリングの目的を一つ決める
- 患者さんに聞きたい質問を3つ準備する
- カウンセリングの最初は説明より聞く
- 患者さんの話を途中で遮らない
- 患者さんの答えに対して、もう一つ質問する
- 必ず一度、患者さんの未来を聞く
- カウンセリング後に患者さんの言葉を記録する
- カウンセリング後に一つ振り返る
- 毎日、自分の実践を報告する
重要なのは、
10項目すべてを最初から完璧にすることではありません。
できなかったことに気づく。
次回もう一度やる。
できたら続ける。
その繰り返しです。
1ヶ月目|まず「準備するTC」をつくる
最初の1ヶ月は、
高度なカウンセリングよりも、
患者さんと会う前の準備
を重点的に習慣化します。
特に、
カルテを見る。
今日の目的を決める。
質問を3つ準備する。
この3つです。
まず「準備なしで患者さんの前に座らない」
これを一つのルールにしてもいいでしょう。
準備をすることで、
カウンセリングが、
その場しのぎの会話から、
目的を持った対話
へ変わります。
1ヶ月目のゴールは、
上手に話すことではありません。
「患者さんのことを考えてからカウンセリングに入る」ことを当たり前にすること
です。
2ヶ月目|「説明するTC」から「聞けるTC」へ変える
2ヶ月目は、
聞く力
を重点的に育てます。
患者さんの話を遮らない。
答えに対してもう一つ聞く。
未来を聞く。
説明を急がない。
これを繰り返します。
2ヶ月目は「自分が何を話したか」より「患者さんが何を話したか」
カウンセリング後に、
「今日は何を説明した?」
ではなく、
「患者さんは何を話していた?」
と確認します。
患者さんの一番の悩み。
一番の不安。
大切にしていること。
未来。
これをTC自身が言葉にできるかを確認します。
2ヶ月目のゴールは、
患者さんを理解してから説明できるTCになること
です。
3ヶ月目|「教えてもらうTC」から「自分で改善できるTC」へ
3ヶ月目は、
振り返りと改善
を重点的に行います。
カウンセリング後に記録する。
一つ振り返る。
次回の改善点を決める。
日報で報告する。
そして、
次の患者さんで実践する。
このサイクルを回します。
3ヶ月目で目指したい一番大きな変化
最初は、
「次はどうすればいいですか?」
と聞いていたスタッフが、
3ヶ月後には、
「次はここをもう少し聞いてみようと思います」
と言えるようになる。
これは大きな変化です。
なぜなら、
自分のカウンセリングを自分で考え始めている
からです。
最初の3ヶ月で目指したいのは、
完璧なTCではありません。
自分で考え、自分で改善できるTCの土台
です。
3ヶ月で習慣をつくり、その先の7ヶ月で「できるTC」へ
TC育成は、最初の3ヶ月で完成するわけではありません。
まず、
カルテを見る。
質問を準備する。
患者さんの話を聞く。
未来を聞く。
振り返る。
という基本行動を習慣化する。
その土台の上に、患者さんごとの質問の変え方や、4つのカウンセリング、意思決定支援の力を積み上げていきます。
マスターTC育成講座では、この成長プロセスを10ヶ月かけて実践します。
最初の3ヶ月で「自費成約率」を最優先にしない
TC育成を始めると、
院長としては、
「自費成約率は上がった?」
「自費売上はいくら増えた?」
と気になると思います。
もちろん、
経営指標として数字を見ることは必要です。
しかし、
育成初期に成約率だけを最優先にすると、
スタッフが、
「自費を決めてもらわなければ」
という意識になり、
患者さんの話を聞くより、
説明や説得を優先する可能性があります。
最初の3ヶ月で評価したいのは、
結果より行動
です。
カルテを確認したか。
目的を決めたか。
質問を準備したか。
患者さんの話を聞いたか。
未来を聞いたか。
記録したか。
振り返ったか。
こうした、
本人がコントロールできる行動を評価します。
自費成約率が上がらない場合も、数字だけを見るのではなく、患者さんの希望を聞けているか、説明が一方通行になっていないかを確認することが重要です。
数字を見る前に、行動が変わったかを見る
行動が変わる。
それが習慣になる。
カウンセリングの質が変わる。
患者さんが自分の気持ちを整理しやすくなる。
その結果として、
患者さんが自分に合った治療を納得して選びやすくなる。
この順番を大切にします。
3ヶ月でTCが完成するわけではない
ここも大切です。
「3ヶ月続ければ、一人前のTCになる」
という意味ではありません。
最初の3ヶ月は、
TCとして成長するための土台をつくる期間
です。
ここで、
カルテを見る。
準備する。
患者さんの話を聞く。
一つ深く聞く。
未来を聞く。
振り返る。
という基本行動が安定してくれば、
その後、
患者さんごとの質問の変え方。
複雑な不安への対応。
意思決定支援。
4つのカウンセリングの使い分け。
といった、次の段階へ進みやすくなります。
TC育成は「知識→行動→習慣→応用→再現性」で考える
TC育成は、
次の5段階で考えるとわかりやすくなります。
第1段階|知識
TCとは何かを理解する。
質問型歯科カウンセリング®を学ぶ。
第2段階|行動
カルテを見る。
目的を決める。
質問を準備する。
実際に聞く。
第3段階|習慣
誰かに言われなくても、
毎回自然にできるようになる。
第4段階|応用
患者さんの答えに合わせて、
質問や対応を変えられるようになる。
第5段階|再現性
自分だけでなく、
ほかのスタッフにも考え方や行動を共有できるようになる。
最初の3ヶ月で最も重要なのは、
第2段階の「行動」を、第3段階の「習慣」へ変えること
です。
「話す3割・聞く7割」も、毎日の振り返りで身につける
名古屋肇歯科経営塾では、
カウンセリングにおいて、
話す3割・聞く7割
を一つの目安として大切にしています。
しかし、
「今日から7割聞いてください」
と言うだけでは、
なかなか変わりません。
患者さんから質問されれば説明したくなる。
沈黙すると話したくなる。
知識があるほど教えたくなる。
だからこそ、
カウンセリング後に、
「今日は患者さんと自分、どちらが長く話していた?」
と振り返ります。
聞く力は、
性格ではありません。
練習によって伸ばせる技術です。
質問型歯科カウンセリング®の5ステップも、一度に完璧を求めない
名古屋肇歯科経営塾では、
質問型歯科カウンセリング®を、
信頼 → 現状 → 理想 → ギャップ → 決断
という5ステップで考えています。
しかし、
TC育成を始めたばかりのスタッフに、
最初から5つすべてを完璧に求める必要はありません。
まず、
患者さんが安心して話せる。
現状を聞ける。
理想を聞ける。
ここから始めます。
その土台ができてから、
現在と理想のギャップを整理し、
患者さんの意思決定を支援する段階へ進みます。
「全部できる」を求めるより、「できることを一つずつ増やす」。
この方が、現場では定着しやすくなります。
院長・先輩TCの役割は「答えを教える人」から「考えさせる人」へ
TC育成では、
院長や先輩TCが、
「そのときはこう言えばいい」
「この質問をすればいい」
と、すべて答えを教えてしまいがちです。
しかし、
それだけでは、
TC自身が考える力は育ちません。
そこで、
すぐ答えを伝える前に、
「患者さんは何を一番気にしていたと思う?」
「次に聞くとしたら何を聞く?」
「今日のカウンセリングで一つ変えるならどこ?」
と質問します。
すると、
TC自身が考えるようになります。
育成する側の役割は、
正解を全部教えることではなく、自分で気づき、自分で改善できるように支援すること
です。
そもそも誰をTC候補にするか迷っている場合は、話の上手さより、患者さんに興味を持てるか、振り返りながら成長できるかを見ることが大切です。
3ヶ月後に確認したい5つの変化
3ヶ月経ったら、
自費売上だけを見るのではなく、
次の変化を確認してください。
1.言われなくてもカルテを確認するようになったか
2.患者さんごとに質問を考えるようになったか
3.説明する前に、まず聞けるようになったか
4.カウンセリング後、自分で振り返れるようになったか
5.「次はどうすればいいですか?」から「次はこうしてみます」へ変わったか
特に5つ目は、
とても大きな変化です。
TCが、
指示を待つ人から、自分で考えて改善できる人へ変わり始めている
からです。
まとめ|最初の3ヶ月で育てるのは「話術」ではなく「良い行動の習慣」
TC育成の最初の3ヶ月で、
いきなり、
説明上手。
質問上手。
高い自費成約率。
を求める必要はありません。
まずは、
カルテを見る。
目的を決める。
質問を準備する。
患者さんの話を聞く。
一つ深く聞く。
未来を聞く。
記録する。
振り返る。
改善する。
毎日続ける。
これらを、
少しずつ当たり前にしていくことです。
なぜなら、
TCの力は、
一度の研修でつくられるものではないからです。
毎日の小さな行動の積み重ねによって育つものです。
最初の3ヶ月は、
TCとして完成する期間ではありません。
「できるTC」へ成長するための土台をつくる期間です。
「やったことがあるTC」から、「毎回できるTC」へ
名古屋肇歯科経営塾のマスターTC育成講座では、
最初から高度なカウンセリングを求めるのではありません。
まず、
カルテチェック。
目標設定。
質問準備。
カウンセリング。
記録。
振り返り。
報告。
改善。
といった基本行動を繰り返します。
特に最初の3ヶ月では、
こうした行動を意識的に実践し、
「知っているけれど、やらない」
から、
「毎回自然にできる」
状態へ近づけていきます。
そして、その土台の上に、
初診カウンセリング。
セカンドカウンセリング。
補綴カウンセリング。
アフターカウンセリング。
という4つのカウンセリングを積み上げていきます。
10ヶ月かけて目指すのは、
質問集を覚えたTCではありません。
患者さんの言葉を聞く。
その背景を考える。
患者さんごとに次の質問を選ぶ。
患者さんの未来を聞く。
必要な情報を整理する。
そして、
患者さん自身が納得できる治療選択を支援する。
そこまで現場でできるTCです。
「知っている」を「できる」に。
「やったことがある」を「毎回できる」に。
「説明するTC」から、「患者さんの未来を聞けるTC」へ。
そして、
「自費を売るTC」ではなく、「患者さんから選ばれるTC」へ。
TC育成で最初に必要なのは、
特別な話術ではありません。
良い行動を、毎日繰り返すこと。
その積み重ねが、
一人の優秀なスタッフのセンスに頼るのではなく、
医院の中で再現できるカウンセリング力
をつくっていきます。
「やったことがあるTC」から、「毎回できるTC」へ
マスターTC育成講座では、
質問集を覚えるだけではありません。
カルテチェック。
目標設定。
質問準備。
ロールプレイ。
現場実践。
振り返り。
報告。
改善。
を繰り返します。
最初の3ヶ月では基本行動を習慣にし、その後は初診・セカンド・補綴・アフターという4つのカウンセリングを実践しながら、患者さんごとに考えられるTCへ育てていきます。
「知っている」を「できる」に。
「説明するTC」から、「患者さんの未来を聞けるTC」へ。












